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ハゲ天よもやま話(3)
<天プラって>
76年間も専門店をやっていながら「天プラって何だろう」と考えてみると良く解りません。
50年前の広辞苑第1版を見ると、天プラの項は@魚介の肉にうどん粉を水でといたころもをかけて
油で揚げた食品A鍍金したものB見かけばかり立派なものと有ります。AとBは何とも酷い話ですが
確かに1940年頃は「天プラ学生」「天プラ坊主」等の衣装だけの偽者を指す言葉が世間一般で使われて
いました。幸い今日は殆ど聞かなくなりましたが、これは文句を言うより、衣ばかりで中身の種の
少ない酷い天プラを多く出回らせて評判を落とした為で、反省すべきは、私共専門業者側だと思います。
この他ゴルフボールを高く打ち上げるのも天プラと言いますが、最近は皆が上手になったのか
余り使われていない様です。また食べる天プラでも@に当てはまらない各地の天プラもあります。
さつま揚げ・精進揚げを天プラと言う地域は関西を始め現在も西日本に多く有ります。
又砂糖の衣を塗したお菓子にも天プラは有ります。考えてみれば、カツ・コロッケも天プラの一種と
言える訳で、起原はともかく天プラは、魚食民族である日本人が得意の和洋折衷で作り上げた
優れた産物でも有るのは確かです。そしてその天プラが他国の色々な揚げ物の中で、日本だけの方法を
確立出来たのは、種にバラエティーが出せる事と、大正から昭和初期に掛けて質の良い家庭用の
植物油が量産されたことも大きな理由です。でも油だけの問題なら、何故外国に天プラが無いのか
と言われますが、彼等が肉食民族で有り、意外と植物油を必要としない生活で有ることも大きいと思います。
それなら液体油を多用する中華料理はどうかと言えば、確かに色々な衣揚げは有り(炸)と言う字が
使われますが、日本の天プラと同じような物が生まれなかったのは、種の持ち味を楽しむと言った
淡白で繊細な味覚を重視しなかった事に因ると思われます。
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